評価方法

ASIA imparment scale

投稿日:2016年10月28日 更新日:

ASIA imparment scaleとは

脊髄損傷の方の感覚機能や運動機能がどの脊髄レベルまで維持されているかを把握するために行う評価法です。

 

アメリカ脊髄損傷学会(ASIA)が定める、運動の標的となる筋が10、、感覚障害の標的となる感覚を28分節定め、その感覚や運動機能の欠如する部位を判定することで、その損傷レベルより高位レベルで残存している機能を決定するためにおこなう評価法です。

 

この時の運動の高位レベルの残存筋を正常と判定する為の基準は、標的となる筋(運動)の筋力がMMTで3以上である事が条件となります。

 

 

 

ASIA imparment scaleの方法

完全麻痺から正常レベルの五段階で評価します。

この評価では、

感覚は28分節に分けられた感覚領域(触覚・痛覚)を検査していき、感覚が欠如している部位や鈍くなっている部位に該当する脊髄レベルが傷害レベルと評価します。さらに、筋力検査にはMMTを用います。上肢はC5-T1,下肢はL1-L5に該当する動きで評価し、粗大筋力をみる事で不全麻痺の状態を把握していきます。

完全麻痺から正常レベルの五段階で評価します。

A=完全:S4~S5の知覚・運動ともに完全麻痺
B=不全:S4~S5を含む神経学的レベルより下位に知覚機能のみ残存
C=不全:神経学的レベルより下位に運動機能は残存しているが、主要筋群の半分以上が筋力3未満
D=不全:神経学的レベルより下位に運動機能は残存しており,主要筋群の少なくとも半分以上が筋力3以上
E=正常:運動'知覚ともに正常

この評価では、
AはS4-S5レベルの感覚も含めた欠如。つまり、肛門周りの感覚を含むすべての感覚が欠如している状態です。
Bは肛門周りから上の感覚が残存しているが、運動機能は欠如している状態です。
Cは運動機能が残存しているが、下記の表1の半分以上の動きで、筋力が3未満であるものが当てはまります。
Dは下記の表の半分以上の動きで筋力が3以上あるものが当てはまります。
Eはすべての動きが可能なものが当てはまります。

 

どの脊髄分節で傷害されているかについても、上肢や下肢がどれだけ動かすことかできるのかによって評価することができます。
【上肢】
C5 肘屈筋
C6 手伸筋
C7 肘伸筋
C8 手指屈筋(中指)
T1 手指外転筋(小指)
【下肢】
L2 股関節屈筋
L3 膝伸筋
L4 足背屈筋
L5 長趾伸筋
S1 足底屈筋

 

 

ASIA imparment scaleはどのような際に使用されるか

ASIA imparment scaleは脊髄損傷と診断された方に対して行う評価法です。特に不全麻痺の場合、どのレベルまで機能が残存しているかによって日常生活動作や基本動作へのアプローチ法が変わってくるので注意してみることが必要です。

 

 

ASIA imparment scaleを評価するうえでの実際の臨床の注意点

運動機能をみる際の姿勢や体調によって筋出力は変化してしまうので、評価する際の患者さんの全体像を把握してから行う必要があります。また、評価して終わるのではなく、その人が生活している環境はどうなっているのか(一軒家かマンションか、1階か2階か 等)、介護してくれる人はいるのか、なども考慮して、その評価を生活に活かしていく必要があります。
さらに、筋力検査はMMTで行うので、代償運動にも注意しなくてはなりません。例えば、肘の屈曲動作では肩甲骨を後方に引き込むことで肘の動きを代償することがあります。これを見逃して脊髄の損傷レベルを誤って判断してしまうと、基本動作に対するアプローチ法を間違ってしまうので、なかなか動作の獲得ができなかったり、患者さんに無理な運動を強いることになってしまうので、運動機能レベルの把握は正確に評価する必要があります。

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