評価方法

アンダーソン・土肥の基準

投稿日:2016年11月7日 更新日:

アンダーソン・土肥の基準とは

アンダーソン・土肥の基準は、リハビリで運動療法を行う際に、そのまま運動を行ってもいいのか、様子を見た方がいいのか、それともやめた方がいいのかを決めるための目安となるものです。主に、心拍数や拡張期血圧や収縮期血圧がどのような状態にあるかを把握するところから始めていきます。

 

 

アンダーソン・土肥の基準はどのような時に使用されるのか?

リハビリを行う際には必ず血圧や脈拍を測るバイタルチェックを行ってから始めます。

なぜなら、リハビリテーションを行う際に最も重要であるのは、リスク管理です。そのリスク管理の為にもまず、安全にリハビリを行える状態かどうかを把握しておくことはとても重要になっていきます。

 

この場合のリスク管理上のバイタル測定の持つ意味合いは、
①患者さんの健康状態を把握し、安全にリハビリを行うことが出来ることを証明する
②急変が起きた際に、リハビリを行う時には問題なかったことを証明する
③最悪のケースで訴えられた際に、基準に則っておこなっていたことを証明する

などが上げられます。

 

 

アンダーソン・土肥の基準の方法

Ⅰ.運動を行わないほうがよい場合
1)安静時脈拍数 120/分以上
2)拡張期血圧 120以上
3)収縮期血圧 200以上
4)労作性狭心症を現在有するもの
5)新鮮心筋梗塞1ヶ月以内のもの
6)うっ血性心不全の所見の明らかなもの
7)心房細動以外の著しい不整脈
8)運動前すでに動悸、息切れのあるもの

Ⅱ.途中で運動を中止する場合
1)運動中、中等度の呼吸困難、めまい、嘔気、狭心痛などが出現した場合
2)運動中、脈拍が140/分を越えた場合
3)運動中、1分間10個以上の期外収縮が出現するか、または頻脈性不整脈(心房細動、上室性または心室性頻脈など)あるいは徐脈が出現した場合
4)運動中、収縮期血圧40mmHg以上または拡張期血圧20mmHg以上上昇した場合

Ⅲ.次の場合は運動を一時中止し、回復を待って再開する
1)脈拍数が運動時の30%を超えた場合.ただし,2分間の安静で10%以下に戻らぬ場合は、以後の運動は中止するかまたは極めて軽労作のものにきりかえる
2)脈拍数が120/分を越えた場合
3)1分間に10回以下の期外収縮が出現した場合
4)軽い動悸、息切れを訴えた場合

 

 

Ⅰの運動療法を行わない方がいい場合に関しては、

安静時に上記の状態にあるということは、運動をした場合にはさらに、脈拍や血圧は上がることが予測されます。そうすると、呼吸困難を起こしたり、血圧が上がりすぎて脳出血や血管内の血栓などがとんで脳梗塞などになりかねません。なので、行わない方が無難であると言えるでしょう。

 

Ⅱの途中で運動を中止にする場合やⅢの一時中止し回復を待って再開する場合に関しては、患者さんの身体状態にもよりますが、この場合は運動強度によっても上がりすぎてしまう場合があるので、どちらのケースでも様子を見る必要はあるでしょう。

 

これらの項目のうち、どれか1つ該当するようであれば、運動療法を行うのか、様子を見るのか、中止にするのかの判断を行います。

 

 

臨床で注意すること

ここまで、アンダーソン・土肥の基準に照らし合せて中止にするかどうかの判断を行うという事を言ってきました。

 

しかし、臨床では基準をそのまま活用してしまうと全くリハビリを行うことができない場合があります。心臓リハのように、発展的なリハビリも、この基準の範疇に入りません。

さらに、病院という所は患者さんにとっては緊張してしまうところです。そのため、通常よりも血圧や脈拍が高く出てしまうことがかなりの確率で起こります。あくまで、基準は基準。一つの目安として活用するのがいいと思います。

 

血圧や脈拍は様々な因子によっても変化します。

  • 場所
  • ストレス
  • 直前に慌てるようなことが生じた
  • 直前の食事
  • 気温
  • 気圧 他

これらのような事でも血圧や脈拍が20-30変化することはザラにあります。何よりも大切なのは、目の前の患者さんが今現在どのような状態で、なぜ血圧や脈拍が高くなっているのかを自分の中で評価し、理解することが重要です。

 

それができれば、運動療法を行なう前に体を整えてあげることで、血圧や脈拍を下げてあげることはできます。

 

リハビリをやる際には、患者さんの状態把握をして『体調』がどうかを把握してから行うようにしましょう。そして、基準に含まれている項目は臨床的に重要なファクターであることは認識し、評価に役立てましょう。

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