評価方法

MMT(Manual Muscle Testing)

投稿日:2016年11月7日 更新日:

MMT(Manual Muscle Testing)とは
各関節の筋や筋群に対して徒手により抵抗することにより、0~5の6段階評価で筋力を測定する方法です。整形外科疾患はもちろんのこと、末梢性の弛緩性麻痺、廃用性筋萎縮、軽度の痙性麻痺などの筋の評価に用います。

 

MMTの目的

  • 残存筋の判定

脊髄損傷や末梢神経麻痺などを含めた筋力低下の影響で痛みや動きの不具合が生じることが多くあります。この時にどの筋肉が筋力の低下を起こしているのか、また、その筋力低下部位から、その筋に該当するどのレベルで神経が麻痺していたり損傷していたりするのかなどを鑑定する方法としても用いられます。

 

  • 治療効果判定

この効果判定は

a)長期的な筋力向上
b)即時的な筋力向上

の二種類があります。

 

  1. 長期的な筋力向上の判定
    いわゆる、筋力がついているか筋力がついていないかを数ヶ月単位で診ていく評価。

 

  1. 即時的な筋力向上の判定
    筋肉に筋力低下がある場合に、弱くなっている筋肉が原因ではなく、他の問題(姿勢が悪くなって筋力を発揮しにくくなっていたり、他関節の制限が評価している筋肉の筋出力を下げることで筋力低下となっている)で生じる事がとても多くあります。そのため、姿勢などの影響で筋力が発揮しにくくなっているのかを、姿勢観察や動作分析・他の評価項目結果から、治療アプローチを行い、その結果があっているのかを評価するためにMMTを行い、即時的な筋力向上がみられるか否かで、本当の原因がどこにあるかを判定するために行います。

 

MMTの判定基準

 

正常:Normal 5:強い抵抗と重力に抗して完全に運動できる。
優  :Good    4:弱い抵抗と重力に抗して完全に運動できる。
良  :Fair      3:重力に抗してなら完全に運動できる。
可  :Poor     2:重力を除けば完全に運動できる。
不可:Trace  1:筋のわずかな収縮はみられるが関節は動かない。
ゼロ:Zero    0: 筋の収縮がまったく認められない。

この評価ではまず3のNormalを基準にする必要があります。

 

MMT3の場合は重力に対して力を使えるか、自然な状態で自分の体を操作できるかできないかを判断する為にも、まず、重力方向に動かしてもらうとその後の評価を円滑にすることができます

 

重力に対して動かせるなら、そのまま抵抗を加えて、どれだけの不可に対して打ち勝つことが出来るのかを評価し、4-5の判断をします。

 

重力に対して動かせなかった場合は、動かす際に重力を受けない方向に動かします(地上面に対して水平に動くように)。

 

※診る筋によっては異なるやり方をする場合がある。

 

重力を除いた状態で動かすことが出来れば2、筋収縮だけ見られて動きがなければ1、何も反応なければ0と判断してかまいません。

 

 

MMTを行う際の臨床上の注意点

まず、筋力検査を行う際に注意しなくてはならないのは、代償動作による見せかけの筋力です。代償動作とは、検査を行う際にターゲットとなる筋自体の筋力以外に、体の重さや同じ作用を持つ筋肉の作用を借りて行う動作のことです。筋力検査の際にこの動作を見逃してしまうと、正確に測りたい筋肉の筋力を診ることができません。

 

 

では、姿勢はどのような所に注意するか?

座位でやる場合に、正中位にいるか。特に、体幹の後傾や側屈などの体感重心を移動させて行う代償動作はよくみられるので注意したいところです。

 

さらに、腹臥位などでは頚部の向きによっても筋力は変わるので注意したいところです。

 

臨床で陥りがちなところ

筋力を測定し、その筋力が落ちているからその筋肉を鍛えるというのは、とても安易な考えです。場合によっては、筋力低下している筋肉を鍛えてしまったばっかりに痛みを誘発することもあります。

 

なぜその筋肉が筋力低下を起こしているのか、何が原因で筋力低下を起こしているのかその『何が』という所を評価してこそ、MMTをやる意味があるので、筋力低下=筋トレではないことは理解しておいていただきたいと思います。

 

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